世田谷グリーンソサエティの使命

 

 私たちは、地域のみどりを質・量ともに向上させるために

広く一般市民や行政機関、諸団体と連携しつつ

さまざまな緑化推進のための実践的活動と啓発活動に取り組み

みどりを介して人々が触れあう豊かな生活環境の創出に寄与します

 

まちのみどりは減り続けている

世田谷区には、「世田谷みどり33」という意欲的な目標があります。区制100周年を迎える平成44年(2032年)に、区の面積の三分の一をみどりにしよう、というものです。しかし、現状では、平成23年度の調査で、「みどり率」は24.60%で、5年前の調査にくらべて約1ポイント、率を落としています。

注)みどり率: 緑が地表を覆う部分に公園区域・水面を加えた面積が地域全体に占める割合

 

地球環境を守るため、私たちにできること

IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)第5次評価報告書(20139月)は、

  現状(観測事実): 温暖化については「疑う余地がない」

  地球温暖化の原因: 人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な要因であった可能性が極めて高い(可能性95%以上)

と結論づけています。温室効果ガスは、過去80万年間で前例のない水準まで増加しており、また、人為起源の温室効果ガスの四分の三を占めるのが二酸化炭素です。

「人類最大の危機(『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クライン)」である地球温暖化を止めるのはもはや不可能とも言われています。そうかもしれません。しかし、だから何もしなくていいというものでもありません。植物は、二酸化炭素を吸収し、酸素を排出してくれます。私たちは、せめて身の回りのみどりを増やす努力をすべきです。その気にさえなれば、これは誰でもできることなのです。

 

まちのスキ間をみどりで埋めよう!

家庭で、まちなかで。その気になって見回せば、みどりを植える場所はいくらでも見つけられます。たとえ舗装されていたとしても、プランターを設置すれば、かなり大きな木でも育てることができます。ブロック塀をとり払い生垣緑化するのも有効な手立てです。世田谷区をはじめ多くの自治体では、その際に利用できる助成制度を設け、奨励しています。

私たちが活動場所として選ぶのも、そんなまちなかのスキ間のような空間が主体です。その空間を愛する人々としっかり手を取り合いながら、みどりを守り、育てていこうと思います。

 

 

世田谷グリーンソサエティ 5つの誓い

 

私たちは、まちにみどりをふやします。

私たちの最大の活動目的は、「みどりをふやす」ことにあります。挿木を始めとするローコストな育苗を心がける一方、まちのスキ間を見つけ出しそこにみどりを植えることで、都市部のみどり率向上に寄与します。

 

私たちは、みどりの質を高めます。

ローコスト・ローメンテナンスにこだわった結果、どこも同じような植栽で満たされているのが公共空間の緑化の実態のように見受けられます。私たちは、常にその場にふさわしいみどりを模索し、美しい景観作りに寄与します。また、現在、公園から締め出されている果樹による緑化を、可能な限り実践していきます。

 

私たちは、みどり普及のための啓発活動に励みます。

私たちは、私たち自身がみどりをめぐる知識と情報の蓄積に努め、それを伝えていくことで、広く一般市民のみどりに対する関心を惹起し、人間と自然が共存する穏やかでエコロジカルなみどりの社会(Green Society)の実現を、ともに目指していきます

 

私たちは、志を同じくする市民・団体・行政機関との連携を図ります。

持続可能なみどり環境の維持・発展には、それを担う意欲を持った個人・団体との連携が鍵となります。私たちはそれを積極的に推進することで、地域に深く根をおろした持続的な活動基盤を作り上げていきます。

 

私たちは、私たちの活動に誇りと責任を持ち続けます。

「グリーン・ウォッシング」ということばがあります。うわべだけ「みどり志向」「エコ」を装い、実態が伴わないさまを揶揄する表現です。私たちはそうならぬよう、常に設立の原点に立ち返ります。また、組織としてのガバナンスを高め、他者の声に真摯に耳を傾けつつ、誇りと責任を持って行動します。